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Halcyon Days

『るろうに剣心』 『フルメタル・パニック!』 の二次創作を
メインとする一個人のファン・サイトです。
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誉田哲也 『ジウ』 【全3巻】 読了

1巻だけ3年前に1度読んでそのままになってて、2巻を読もうとしたら内容がうろ覚えだったのでもう一度読み直して、続けて2巻と3巻を読みました。
   
1巻は文句なくおもしろかったです。ジウによる誘拐事件と、その解決に奔走する主人公の美咲と基子という構図で、疾走感のある警察小説です。

そのままジウ vs 美咲・基子の話が続いていればよかったのですが、2巻3巻では一転してミヤジという男の犯罪履歴と新宿占拠テロの話になり、構図はミヤジ vs 美咲・基子に変わってしまってます。1巻とは話の主体が別個になっていて、続けて読んだら2種類の物語をムリヤリくっつけたように感じられました。そのため全3巻での感想はイマイチです。

なにより広げた風呂敷のたたみ方が雑でした。解決には基子の行動が必須とはいえ、彼女の心境の変化がなんとも安直に感じられました。犯人側がそれぞれ犯行に至った経緯も理由もなんだかぼんやりしていてすっきりしません。新世界秩序という組織にしても薄っぺらくて、肩透かしを食わせられました。

タイトルロールのジウについては内面の描写がまったくなくて、結局のところなんのための存在だったのかがわかりません。1巻でのジウは、ほとんど登場していないのに反してすごく存在感があったというのに、どんどん影が薄くなっていって、最後はどうでもいいような役回りに成り下がってました。結局ミヤジにいいように使われていただけという印象しか残っていません。

一方で、ミヤジの半生についてはやたらと詳細です。バイオレンスとエログロの連続で途中辟易しましたが、背景はよくわかりました。でも逆にここまでこのキャラクターについて詳しく描くなら、最初から敵はミヤジだけでよかったのではないでしょうか。

主人公二人に感情移入できていたならもっと楽しめたのですが、生憎と好みではありません。美咲は真面目というよりは良い子ちゃんで、その割にはキャピキャピ(←死語?)してますし、素子は戦闘能力が高いのはいいけれど、なんとも粗野でなげやりだし……。

それでも3巻を一気に読んでしまったのは、作者の筆力なんでしょうか。
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梶原 千早
隠れオタクの同人女です。
愛犬とジャニーズが癒し。
趣味は読書で、小説とマンガが好き。ジャンルはSF、ファンタシー、ミステリー、アクションなど。
最近、カルトナージュを習い始めました
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