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Halcyon Days

『るろうに剣心』 『フルメタル・パニック!』 の二次創作を
メインとする一個人のファン・サイトです。
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福井晴敏 『Op.ローズダスト』 読了

東京で個人を対象にした小規模なテロが連続し、それがやがてお台場一体を破壊するような大規模なテロへと発展していきます。自衛隊と警察の上層部の思惑が絡んで現場がうまく機能しない中、警視庁の並河警部補と防衛庁情報本部の丹原朋希三等陸曹は、壊滅状態になるのを阻止するために独自に行動を起こします。

あらすじとしては単純なアクションもので、それだけでももちろんおもしろいです。さらに自衛隊と警察の対立といった組織の壁とか、キャリアとノンキャリの根深い確執とか、上層部と現場との齟齬とか、個々のプライドの置き所とか、でも結局救いは人の善意にあったりとか、いろいろな要素を組み込んで、話が複雑になってるのがこれまた好みです。

とにかくすごくおもしろかったです。アクション満載でスピード感があり、特にクライマックスは手に汗握る展開でした。情景描写に少々くどい傾向がありますが、その分視覚的になるため映像で見ているような感じです。展開は王道というかハリウッド的というか、まぁ先が見えちゃうとこはあるのですけども、それでも十分楽しめました。

キャラクターは福井さんの定番、人生に躓いたくたびれた中年と心に傷を負った青年のコンビ。今回は朋希や並河の上司たちなど、周囲の人たちもそこそこ動いてたかな。でもやはり女性キャラはどうもお人形さん的でイマイチですかね。もうちょっと恵理を魅力的に書いてくれないと、朋希の脱出のシーンが活きてこないんじゃないでしょうか。でもこの作家さんは、現在の日本を覆っている漠然とした不安感、隣国と米国に対する日本の現状、人それぞれの思想や思惑、そういった事柄をホントうまく文章に表現できるなあと思います。

描かれたようなテロは、実際にいつ日本で起こってもおかしくはないわけで、フィクションとばかりも言ってられないとこありますよねえ。それにちょ~っとばかし右寄りな傾向のあるわたしとしちゃ、他にもまぁ考えるとこがそれなりあったわけでして……。
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梶原 千早
隠れオタクの同人女です。
愛犬とジャニーズが癒し。
趣味は読書で、小説とマンガが好き。ジャンルはSF、ファンタシー、ミステリー、アクションなど。
最近、カルトナージュを習い始めました
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